2015年1月13日火曜日

鳥越城・その2(石川県白山市三坂町・別宮町・釜清水町・上野町)

鳥越城(とりごえじょう)・その2

●所在地 石川県白山市三坂町・別宮町・釜清水町・上野町
●指定 国指定史跡(昭和63年9月3日)
●築城期 不明
●築城者 鈴木出羽守
●城主 鈴木出羽守
●高さ 312m(比高130m)
●遺構 郭・堀切・空堀・櫓・礎石建物等
●登城日 2014年6月18日

◆解説
 前稿に続いて鳥越城の本丸以降の箇所を紹介したい。
【写真左】鳥越城案内図


【写真左】本丸土塁上から麓を俯瞰する。
 鳥越城の東麓部が見えるが、その奥(中央)は鳥越城の西麓を流れる大日川が、東麓を流れる手取川と合流し、谷を縫うようにして日本海へ流れる。その距離は凡そ25キロほどになる。
【写真左】後二の丸
 本丸北端部から後二の丸が見える。一旦本丸を出て、再び北側の道にまわり、二ノ丸に向かうことにする。
【写真左】後二の丸に向かう道
 中央が後二の丸に向かう道だが、その手前右に空堀が配置されている(下の写真)。
【写真左】空堀
 右側が本丸(土塁)で、左が後二の丸になるが、幅は狭いものの、かなり鋭角な切り込みの薬研掘りとなっている。
【写真左】後二の丸
【写真左】中の丸
 後二の丸から再び戻り、枡形門の前にある中の丸を見る。
【写真左】中の丸門
 西側に設置されているもので、両側には土塁が構築されているが、特に右側の土塁は厚みがある。
 このあと、門を潜り下に向かう。
【写真左】腰郭
 北側から回り込んできた腰郭がこの位置で終点となる。
 中の丸門と腰郭で西側を扼するもの。

 このあと、再び戻り前二の丸・三の丸に向かう。
【写真左】前二の丸
 奥には隅櫓が見える。












現地の説明板より

“二の丸
 二の丸跡は腰郭から登る路と中の丸門に隣接する郭で、南側は堀切を配して三の丸を見下ろす。
 郭に全周する土塁が築かれ、南東側が特に高い。南西隅の礎石建物跡は、谷に臨んで二曲(ふとうげ)城を正面にした隅櫓で、東縁の礎石建物跡は東腰郭側に備えた櫓である。
【写真左】二の丸発掘区遺構配置図





 内側には建替えを表す掘立柱建物の柱穴多数と食料貯蔵用の石室状土坑1基が発見されたが、礎石は抜き取られていた。
 土坑内からは炭・焼土に混じって、陶器類と刀・鉄砲玉、鏡。漆器碗・皿、賽子(サイコロ)が出土した。”
【写真左】隅櫓・その1
 南東側に配置された隅櫓。
【写真左】隅櫓・その2
 南端部のもの
【写真左】二の丸から中の丸方面を見る。
 二の丸も含め、西側は木立に遮られて見えないが、北東方面の視界は確保されている。
【写真左】釜清水・別宮方面に向かう。
 この日は釜清水・別宮まで足を延ばしていないが、この先に整備はされていないものの、前三の丸がある。
【写真左】空堀
 前二の丸と前三の丸の間に設置されたもの。
深さはさほどないが、東斜面の下方まで伸びている。
【写真左】前三の丸
 ご覧の通り整備されていないが、全体の形状は把握できる。
 中央部が少し盛り上がっている。
さらに先を進む。
【写真左】堀切
 前三の丸の南端部に設置されているもので、奥の方は土塁状の高まりがある。
【写真左】三の丸から先の箇所
 このあたりから少し下り坂となる平坦な尾根が続いている。
 この先には馬場跡があったといわれるが、既にこの個所も馬場跡だったと思われる。

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